いまさら「SPEC 翔」を見て思ったこと

映像を編集する際の原則のひとつに「イマジナリーライン」、日本語で言うところの「想像線」、「想定線」というのがあります。映画はもちろん、ドラマ、アニメ、バラエティ、ニュースにもこの原則が成り立っています。イマジナリーラインの説明は他に譲ります。
今日、録画しておいた「SPEC(スペック) 翔」(TVシリーズの映画化前のTVスペシャル)を見て、「イマジナリーライン」をうまく使ったシーンがありました。
主人公の当麻と瀬文がビルの屋上で信頼していた、してない、のシーンです。シーンの始まりは、上手に当麻、下手に瀬文が位置しています。構図はSPECお得意のアンバランスな超端っこにレイアウトするもの。二人の会話はこの時点で最初のイマジナリーラインを守っています。ただし、それぞれのアップはイマジナリーライン上ぎりぎりの、イマジナリーラインを超えないカットです。
このシーンは二人の会話の途中に過去の映像がインサートされます。それにともなって、上位発言者が当麻から瀬文に移っていきます。そして、インサートが終わるとそれぞれのアップのイマジナリーラインが入れ替わります。2ショットに引くと、上手に瀬文、下手に当麻の位置に。イマジナリーラインが入れ替わったことが明確に表現されます。
フレームの上手の意味をちゃんと、シーンの表現に利用していました。絵割のコンテを書いていたのでしょうか。印象的なシーンとして描かれ、あとのストーリーの伏線にもなっています。興味がある方は是非ご覧ください。
人間の認知とか心理をうまく利用することで、映像の印象は大きく異なります。この辺りの基礎的なことを実践できるかどうかで、プロとアマの差がでると思います。

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