テープな思い出

そういえば最近、テープって手にしたことがない。あんないっぱいあったのに、どこへ行ったの?先日、家の奥からラベルのないVHSが大量に出てきた。しかし中身を確認するにも、もう我が家にはデッキがない。このままでは単なる燃えないゴミ。
家の近くのヤマダ電機に行ってみると、RCA入力でDVDに焼くソフトが安売りで、あと1箱のみ。Windows7用だけど、Bootcampでインストルールしてあるからと思い、3千円位で買いました。会社の隅で埃被ったデッキで夜な夜なVHSの中身を見て、必要なものをMPEGに。でもほとんどがなぜ録画したのか全く思い出せない番組ばかり。結局、燃えないゴミなのよね。
そこで、完全テープレスの時代になる前に、後世に伝えなければならない、昔のテープ。
忘れられないのが1インチテープ。カセット式ではないオープンリール。これが重い。ハードケースに入れて持ち歩けるのですが、60分を4本持ったら他は何も持てないくらい。デッキも大きく今の冷蔵庫よりも大きかった。テープの先っぽを手に持ってヘッドに巻きつける姿がプロっぽくて好きだったなあ。
1980年頃からNHK、民放含め長い間、完パケ番組の送出テープでした。事実上完全なスローモーションとスティルができる初めてのテープはこの1インチになります。早送り巻き戻しで映像が見えない。
1990年頃から民放は1インチにかわりD2が標準フォーマットに。ただし、NHKでは、D3、そしてD5となったらしいです。民放と違う道を歩むNHKなのです。
D2はコンポジットデジタルフォーマットとして、ソニーが発売。デジタルだからコピーしても画質が劣化せず(当たり前か)、早送りしても白黒にならない、当時は画期的なテープでした。ポスプロもD2を導入し、DVEやスーパーなどの設備もデジタル化が進むことになります。
ちなみにその頃、テロップはまだ紙焼き。黒いツヤ消しの厚紙に白い文字で写植されているもの。1枚2行で500円だったかなぁ。筆文字とか燃えるような字体は手書きで高かった。5000円くらい。脱線した。
Betacam(ベータカム)は、ソニーが開発したアナログコンポーネントのENGとして、長年放送業界の取材メインテープとして活躍しました。ベータカムは家庭用ベータマックスと同じものだった(回転速度が異なる)ので、ロケ中にテープが足りなくなれば、電機店で購入できました。HDCAMはこのベータカムの流れをくむデジタル・ハイビジョン版です。
ベータカムの登場以前、ENGに用いる機材は、カメラ部分とVTR部分が別々になっていて、カメラを担いだカメラマンとケーブルで繋がれたVTRを持つビデオエンジニア(VE)が付いて回るという2人1組、もしくはカメラマン1人が両方を担ぐという機動性に欠ける取材でした。
1982年にベータカム方式のカメラ一体型VTRが登場。ビデオカメラとVTRがひとつになり、ケーブルから解放されたカメラマンの機動力が飛躍的に向上しました。
Betacam SP(ベータカムエスピー)は、ベータカムをメタルテープ化した規格です。ベータカムと同じ形状、SP対応のカメラ・デッキが必要です。SP対応であれば、ノーマル(オキサイド)のベータカムも再生可能です。ベータカムSPで初めてラージテープ(90分)ができ、のちにベータカムでもラージテープ(大きいテープ)が発売されました。
家庭用VTRであるVHSとベータの主権争いは番組(カノッサの屈辱やプロジェクトX)や映画(陽はまた昇る)にもなりました。テープ幅は2分の1インチです。ベータはベータカムと同じ構造で、磁気帯の品質が異なるだけでした。
VHSはその後、アナログハイビジョン(W-VHS)、デジタルハイビジョン(D-VHS)対応に進化しましたが、高価だったこともあり普及しませんでした。またVHSのハンディカメラも登場し、映画「バック・トゥ・ザ・フィーチャー」では重要な役割を果たします。コンパクトタイプの「cVHS」も発売されましたが、Hi8の小型カメラの登場とともに、普及はしませんでした。
miniDVも良く使いました。1995年くらいの発売当時は、チップが内蔵されていてそこに撮影データを書き込めました。あんまり使い方がわからなかったけど。そのうち安くするためにチップなしが出てきて、今ではチップ内蔵って見たことない。
呼称でよく使われたのが、テープの幅の単位「インチ」です。ベータカムはそれまで主流だった1インチテープの半分だったので「2分の1」と呼ばれていました。また、4分の3インチのテープ幅であるU-matic(ゆーまちっく)は「しぶさん」とも呼ばれていました。VHS、HDCAM、D5などもテープ幅は2分の1インチです。また日本語の「寸」でインチを言い換え、「1インチテープ」=「一寸(いっすん)テープ」という言い方もありました。
僕は見たこともないのですが、1インチの前は2インチテープがあったそうで、何とテープを切って張りわせて編集できたそうです。まだヘリカルスキャンじゃなかったからかもね。
tape
テープの歴史はSONYのプロメディアが詳しいです。

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