次世代メディア動向 その2

次世代メディア2回目は、「パナソニック P2」と「池上通信 GFシリーズ」です。P2に関しては、以前「ビデオの画像サイズ」でもご紹介しましたが、今回はもう少し詳しくご紹介します。

パナソニック P2

パナソニックが次世代メディアとして開発したのが「P2カード」です。パナソニックはご存知の通り、DV規格の拡張版としてのDVCPRO HDでハイビジョンになりましたが、このシリーズのカメラ自体は既に開発されておらず、フォーマットとして利用されています。P2にDVCPROや後で説明するAVC-Intraなどのフォーマットで記録します。P2にハイビジョンを記録することから「P2 HD」と表記する場合もあります。

P2-32GB

P2は「Professional Plug-In」の頭文字をとったもので、SDカードでRAIDを組んだPCカードタイプのフラッシュメモリーです。PCカードスロットがあればPCに直接差し込んでファイルのダウンロードが可能です。現在のMacにPCカードスロットはありませんが、外付けのユニットが数種類発売されて取り込みが可能です。
2004年の開発当初はDVCPROの延長線のシリーズとして「DVCPRO P2」と呼ばれていました。PCカードベースなのでノンリニアとの親和性が高く、AvidやPinnacle、Quantel、Grass Valleyなど世界の名だたるノンリニアメーカーがこぞってP2に対応しました。2004年のアテネオリンピックで大々的に導入。アップルもこの頃、P2に対応しました。

そして、2007年。新しいコーデックとして「AVC-Intra」が登場します。AVC-Intraは、MPEG-4 AVC/h.264でフレーム間圧縮がないいわゆる「I-only」、Iフレームのみのフォーマットです。パナソニックは開発当初から一貫して、映像編集作業にはI-onlyベースと強調してきました。このフォーマットは、ビットレートで100Mbpsと50Mbpsに分かれていて、100はCMやドラマなど、50はニュースやバラエティを想定しています。AVC-Intra 50は64GBのP2カードに2時間以上記録可能です。

ファイル形式は、映像音声データとメタデータなどを合わせてMXF(Material eXchanged File)互換のP2コンテンツファイルとして記録します。収録開始時刻やGPS位置情報(オプション装着時)のメタも記録も可能です。

Macへの取り込みはFinal Cut Pro 7ではれば、AVC-Intraデコーターをサポートしているので、「転送と取り込み」でトランスコード可能です。それ以前のバージョンでは、デコーダーのプラグインが必要です。パナソニックP2のHPからダウンロードできます。これとは逆にQuick TimeのファイルをP2に変換することも可能です。

AVCHDは、AVC-Intraとはことなりインターフレーム圧縮の方式です。編集には扱いにくいLong-GOPですが、高圧縮を実現していて、民生機やAVCCAMに使用されています。

画角 YUV ビットレートMbps メディア
AVC-Intra 100 1920×1080 4:2:2 100 P2
AVC-Intra 50 1440×1080 4:2:0 50 P2
AVCHD 1920×1080

1440×1080

4:2:0 最大24 SDカード

池上通信 GFシリーズ

池上は数年前まではAvidに特化したハードディスクカメラのシリーズ「Field Pack」を展開していましたが、2008年に「GFシリーズ」というカメラ、プレヤー、メディアの統一ブランド東芝と共同開発しました。
メディアは「GF PAK」と呼ばれるフラッシュメモリーです。フォーマットは「MPEG-2 HD(I frame only 100Mbps)」と「MPEG-2 HD(LONG GOP 50Mbps)」の2種類です。P2では50Mbpsの規格でもI-onlyですが、GFはインターフレーム圧縮のMPEG-2ベースのようです。

GFPAK
取り込まれた MPEG-2 LongGOP 50Mbps の GF PAK データは、池上の専用変換アプリケーションによって映像データ変更せずにファイルフォーマットを XDCAM HD – 50Mbps に変更。Final Cut Pro では、この XDCAM HD に変換されたデータを直接編集することになるそうです。映像のコンテナフォーマットを変換するのに要する時間は単純にファイル転送した場合と比較して 約15% の追加処理時間が必要になるものの、映像尺の 60%程度で転送が完了になるらしいです。
50Mbpsのフォーマットの場合、64GBのGF PAKで約2時間記録できます。また、50Mbpsのフォーマットは、専用アダプターに民生のコンパクトフラッシュカード(CFカード)をマウントしても使用できます。

今回紹介したほかにも、VictorやCanonもMPEG-2ベースのファイルで記録する業務用カメラを販売しています。記録メディアはSDカードやCFカードです。各社、次世代カメラとメディアの主導権をどこが握るのか、現在その過渡期といえるかもしれません。

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