1秒は何コマ?フレームレート

フレームレート デジタル映像制作の基礎知識

映像が動いて見えるのは、パラパラまんがと同じようにちょっとずつ違う静止画を短時間で表示することで、人間が動いて見えると感じる「仮現(かげん)運動」によるものです。静止画はどれくらいのスピードで切り替わると動いて見えるのでしょうか。人間が肉眼で認識できる程度の遅すぎず速すぎない時間間隔での切り替えが必要になります。

心理学分野でキーワードになるのは、「仮現運動」の他にも「β(ベータ)運動」「誘導運動」「残存現象」「ファイ現象」などいろいろあります。どれも人間の脳が見たものを処理する段階で静止画と静止画の間を補完する映像を作ることが主な理由になります。詳細を知りたい方は検索してみてください。

仮現運動の発想で有名なドイツの心理学者マックス・ヴェルトハイマーは、2つの光源が交互に点滅するとき、点滅する時間間隔でどう感じるのか実験を行っています。

  • 約33コマ毎秒 … 2つの光源は別の光源で同時に点滅しているように感じる
  • 約16コマ毎秒 … 2つの光源は連続する光源として移動しているように感じる
  • 約5コマ毎秒 … 2つの光源は別の光源でバラバラに点滅していると認識され、移動はしていない
踏切の点滅は移動してる?

有名な例は踏切の赤い点滅です。赤い光が「右に行ったり左に行ったり」と見えるか2つの赤い光が交互に点滅して見えるのかです。動いて見えるかどうかは対象物やその背景、そして個人個人の経験と脳内のイメージ処理能力、さらには動体視力に依存するので一概には決められないと考えます。

フレーム

話がそれましたが、映像の1秒間にフレームが何枚あるのかを示すものをフレームレートといい、fps(フレーム毎秒)で表します。30fpsは1秒間に30フレームあるということになります。代表的なフレームレートを表にすると。

フレームレート説明
24映画や映画のような見せたい映像
ただし24fpsで撮影された映像を30fpsで編集する際は注意が必要
30日本や韓国、北米などのテレビ放送で採用されているレート
放送は 30/1.001≒29.97 インターレース方式(詳細は別途)
25ヨーロッパやアフリカなどのテレビ放送で採用されているPAL方式やSECAM方式
iPhoneのカメラでもPAL方式設定が可能
604Kで使用されるようになったプログレッシブ方式のレート
ただし、60fpsで撮影した映像を30fpsで編集したりフォーマット変更したりする場合は注意が必要
120スローモーションで使用される高速撮影
50%スローでも60fpsになるので動きがスムーズ
iPhoneでは240fpsの設定もある
複雑な動きのスローモーションには必須
アトラクション体感映像では肉眼に近いハイレートが多い
48HFR ハイフレームレート 3Dシネマなどで導入されている24pの倍のフレームレート
フレームレート

注意事項としては、30fpsだとしても、1フレームが一枚の静止画とは限りません。日本のテレビ放送は捜査線を半分ずつ描くインターレース方式で、1フレームは2枚の静止画から構成されます。正確には「2分の1枚」が2枚です。インタレース方式以外にプログレッシブ方式(1080pのpがプログレッシブのp)もあります。また、テレビ放送では、30pfsでも正確にはドロップフレームタイムコードを用いるため、30/1.001≒29.97フレームになります。それと30fpsだからといって、1フレームの静止画は写真で言えばシャッタースピードが30分の1秒と同じではありません。当然、15分の1秒のシャッタースピードはありえませんが。この辺りの話は長くなるので詳細は別途書きたいと思います。

パソコンモニターやスマホ・タブレットには、1秒間に何回画面を新しく描き換えるのかというリフレッシュレートがありますが、映像のフレームレートもこれと同じようなものです。一般的なPCの60Hz(1秒間に60回)は60fps、ゲーミングモニターやiPad Proなどの120Hz(1秒間に120回)であれば120fpsとなります。で、一般的な家庭用テレビのリフレッシュレートですが知る限り60Hzです。したがって、120fpsの映像でも表示は60fpsになります。ゲーミングモニターと普通のテレビモニターの差はこれです。

FPS

コメント

タイトルとURLをコピーしました