今回は私たちにとって一番身近なテープ「HDCAM」について、知っておきたいことをまとめてみました。まず、フォーマットを簡単におさらいしてみると、
- ビットレートは、144Mbps
- YUV4:4:2
- ピクセルは横長長方形で、1440×1080
HD-SDI入出力時に、1920×1080にスケーリングします。 このためコピーを繰り返し行うと映像が劣化します。 - 音声は4チャンネル
- アナログで映像(コンポジットとコンポーネント)と音声を出力可能
普段何気なく使っているHDCAMですが、今回はHDW-2000を例にデッキの裏側を見てみます。何かのときに必ず役立つはずです。
まず、全体から。レイアウトは左側青枠のアナログ音声の入出力。中心部緑枠がアナログの映像出力、コンポジット(SDで3系統)とコンポーネント。コンポジット出力はSDのモニターに接続できます。RCAへの変換プラグを使えば、民生のテレビにも出力可能です。コンポーネントはD端子変換すれば、民生のテレビでもハイビジョンサイズで見ることができます。赤枠がデジタル信号の入出力です。中央がデジタル音声「AES/EBU」、右側がデジタル映像「HD-SDI(High Definition Serial Digital Interface)」です。黄色の枠はデッキをリモートコントロールする「9ピンリモート」です。このリモートにもインとアウトがあります。
私たちが使っているHDCAM編集機は、赤枠の入出力が結線されています。
映像はHDSDIです。正確に言えばTCと音声信号もこのHDSDIに含まれています。映像と音声を1本のSDIで運用することを「エンベッド(EMBED)」と呼びます。編集機の場合は映像とTC の信号を使用しています。入力インプットは1系統、写真左側の上です。出力アウトプットは、写真右側の3系統。一番下の3は、スーパーアウトでTCなどの表示がされる出力です。編集機ではこのアウトがテレビモニターに接続されています。これをレックすると映像としてキャラが焼きつきます。
音声は「AES/EBU」1本あたり2チャンネルです。ちなみにHDSDIの規格では、エンベッドできる音声は16チャンネルです。
音声はミキサーを通すためにAES/EBU出力になっています。デッキのインプットをSDIに切り替えれば、結線はHDSDIのみで映像・音声ともレックできますが、音の上げ下げは再生デッキのPBつまみで調整しなければなりません。編集中に音がこなくなる原因のひとつがレック側の音声入力がSDIやアナログになっていることです。
ちなみに青枠左下の「モニターアウト」は、1~4チャンネルの音声を「LR」として出力するアナログ端子で、自由に選択することができます。同時に選択すれば、ミックスして出力することもできます。デフォルトは1チャンネル=L、2チャンネル=Rです。
デッキのコントロールは、される側がイン、する側がアウトです。編集機はすべてのデッキ、9ピンのインにリモートがささっています。ただし、再生機にはアウトはありません。収録機のアウトを再生機のインに結線し、映像・音声をHDSDIで結線すれば、収録機のフロントパネルだけで編集ができます。ちなみに「VIDEO CONTROL」は、ビデオレベルやクロマなどをリモートする端子です。ベータカムなどではTBC(タイムベースコレクター)と呼ばれていたものです。
そのために、収録機のフロントパネルには、写真右側に「レコーダーとプレイヤー」のリモート切り替え、テープ挿入口の下には「アッセンブルとインサート」の選択ボタンがあります。イン点アウト点の打ち方は、エントリーボタンを押しながらインもしくはアウトを打ちます。レックは「AUTO EDIT」です。インを押しながら「PREROLL」を押すと「GO TO」です。
その他、小型のHDW-S280(写真左下)やJ-H1(写真右下)なども同じような構成です。J-H1には民生用のRCA端子もあります。またHDVの入力端子があるHDCAM収録機も最近登場しました。時間があるときにでもHDCAMの裏側をのぞいてみてください。









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